LAB
2016.08.15
インタラクティブアートのこれから
TEXT BY 市川 衛
インタラクティブアートのこれから
私はアート&エンターテインメント領域の中でも、主にインタラクティブ表現を中心に、鑑賞者やユーザーの中に生まれる創造や体験を本質とする作品の制作を提案・指導していきたいと考えています。
アナログとデジタルの手法を区別することなく、領域の壁を超越した自由な創造性を重視していきたいのです。
特に、「アートサイエンス」の中核をなすのがインタラクティブな表現でもあるので、様々な形態によるインタラクティブなアートエンターテインメントの構想をしていくことができると考えています
私のラボでは、例えば、ファブラボによる個人創造の幅の拡張をしながら、VRやアクションカメラなどを用いた新たな映像表現の幅を広げていくようになるでしょう。
そこで、この「LAB」のコーナーでは、以下のようなテーマを綴っていきたいと考えています。
・インタラクティブアート表現のためのテクノロジー
・インタラクティブ表現考
・日本文化はインタラクティブ表現の宝庫
・造形インタラクティブの可能性
・音楽におけるインタラクティブ性
ここ数年の間にテクノロジーを利用した表現の可能性は飛躍的に向上したと同時に、制作環境が進化し、芸術系の学生にとっても非常に親和性のあるものとなりました。
これからアートサイエンス学科を訪れる学生の皆さんには、時代の変化を敏感に感じながら、時代の最先端の空気を大いに吸って、自分が本当にやりたいことを見つけて、自己の創造性を育んでほしいと思っています。
CREDIT
- TEXT BY 市川 衛
- 1955年静岡県生まれ。インタラクティブアーティスト。京都大学卒業。インタラクティブアートを中心に、映像表現、メディアパフォーマンス、アプリケーション開発、デジタルコンテンツ制作、即興演奏を主とする音楽表現、造形インタラクティブ、童話創作など活動は多岐にわたる。自由な発想と創造力でデジタルとアナログの垣根を超えた多領域の表現活動を行う。