2016.05.24
トゥーリ・ウトリアイネン
CATALYST
- PROFILE
- トゥーリ・ウトリアイネン/Utriainen Tuuli
- スイス・ジュネーヴにある世界最大の素粒子物理学の研究所・CERNにて、サイエンスと新たなコラボレーションを推進する「IdeaSquare」に所属。ヒューマンセントリックのグローバルな問題解決に取り組む大学やNGO機関と連携し、CERNのもつテクノロジーの知見を社会に広めている。現在進める実験のひとつである「Challenging Based Innovation」では、20人ほどの学際的な学生チームをつくり、自閉症の子どもたちの学習実験を助けるプログラムや、欧州における高齢層のためのモビリティ援助など、多様な取り組みに挑戦中。グローバルなアプローチとして、ノルウェーからオーストラリアまで国境を超えた様々な学生がプロジェクトに参加している。彼女のバックグラウンドである認知脳科学や記号論は、自身の研究対象であるとともに、こうした異分野間の理解促進やコラボレーションを実現させる上でも重要なファクターとなっている。
わたしにとってアートとサイエンスは、この世界を内へも外へも拡張してくれるものです。そのどちらもが、人間の深い好奇心と表現から生まれたものの一部。アートはあらゆるところから探索してきた新たな価値を定義してくれるし、サイエンスはその探索を可能にするツールを与えてくれます。
ですから、今後さらに未知の世界を拡張していくためには、この2つが交わるのは必須であるとも言えるでしょう。