2016.11.15
橋本幸士
SCIENTIST
- PROFILE
- 橋本幸士/Koji Hashimoto
- 理論物理学者。大阪大学大学院理学研究科 教授。1973年生まれ、大阪育ち。2000年京都大学大学院理学研究科修了、理学博士。サンタバーバラ理論物理学研究所、東京大学、理化学研究所などを経て、2012年より現職。専門は理論物理学、超ひも理論。著書に『超ひも理論をパパに習ってみた』(講談社)、『Dブレーン:超弦理論の高次元物体が描く世界像』(東京大学出版会)などがある。『素粒子論研究』編集長、雑誌『パリティ』編集委員、大阪大学理論科学研究拠点拠点長。サイエンスとアートをつなぐ「高次元知覚化プロジェクト」に中心的に関わり、「高次元小説」などを発表している。http://kabuto.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~koji/
サイエンティストの間の賞賛の言葉が「美しい論文ですね」であることからも自明の通り、科学活動の真の創造的瞬間はアートだ。しかしそのアートは孤独で内向きであり、人目にさらされる趣向のものではない。外的に多くの人の心を揺さぶる本来的なアートがもしサイエンスに根本的に繋がるなら、それはサイエンスではなくサイエンティストに繋がるのだろう。その時、サイエンスは開放される。