2017.12.04
メモ・アクテン
ARTIST
- PROFILE
- メモ・アクテン/Memo Akten
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自然、科学、技術、倫理、儀式、伝統、宗教の衝突を探求する媒体としてコンピュータ/プログラミングを扱うアーティスト。批判的アプローチと概念的アプローチを形式、動き、音の研究に組み合わせることで、彼は自然と人為的プロセスのデータ劇を創造する。現在は、ゴールドスミスのロンドン大学で人工知能と表現力豊かなヒューマンマシンの相互作用の博士号を取得中。彼の作品は国際的に展示され演奏され、本や学術論文にも掲載されている。 2013年、Quayola、 'Forms'とのコラボレーションでPrix Ars Electronica Golden Nicaを受賞。
http://www.memo.tv/category/work/by-type/
サイエンスは新しいアートを見せてくれるツールのひとつである一方で、何が美しいのか、そこにどんな意味があるかを「目に見えるもの」として提示することがアートです。
新たなサイエンスやテクノロジーが登場することで、今まで見えてなかったものが見えてくる。その表現の先に、新しいアートが生まれてくると思うんです。
また、友人のメディアアーティスト、ゴラン・レヴィン(Golan Levin)と共にトークショーに登壇していたとき、彼はピカソの言葉を引用して、「人間は生まれながらにしてアーティストだが、大人になるにつれて忘れていく」という話をしていました。
面白いことに、同時に私はSF作家のカール・セーガンの言葉「人間は生まれながらにして科学者だが、大人になるにつれて、自分の中の科学者を追い出してしまう」を引用したんです。つまり、私たちはまったく同じ内容をそれぞれ「アーティスト」と「科学者」という単語を使って話していたんです。
サイエンスは客観性をもった確固たる事実を探求し、アートは個々の主体のまなざしから真実を追求していく。私個人としては、ある自然現象や物理現象の中から出現するプロセスを観測することに興味がある。そこにはアートとサイエンスに大きな違いはありません。